アルネ・ヤコブセンはデンマーク生まれの建築家・デザイナー。1927年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業し、デンマークの建築・デザイン業界の第一人者として第一線で活躍してきた名匠と言われています。アルネの作品は、伝統を重んじるデンマークでは珍しくモダニズムを推進。代表的な家具デザインとして「アント」や「エッグ」、「スワン」など新素材・新技術を用いた椅子を発表しました。
1955年に発表された「プライドウッドチェア」は3次元曲面による座と背の一体成型で、柔らかな見た目だけじゃなくすわり心地も抜群。その上軽量で持ち運びも楽々という優秀な名作です。1958年にデザインされた「ラウンジチェア」は、卵のような独特なフォルムが印象深い作品。「空間を作り出す」椅子だと言われるこの作品は、まるで自分の部屋にいるかのようなひと時を演出できる名椅子です。同じく1958年にデザインされた「イージーチェア」は、まるで白鳥のようなフォルムの椅子。その優雅なルックスが、ラウンジやロビーで多く用いられる所以です。見た目だけでなく、機能性やすわり心地も抜群で、スカンジナヴィアン・デザインの代表作として世界中に知れ渡っています。