エーロ・サーリネン特集 エーロ・サーリネン特集
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新構造、新素材で花咲く未来形の家具の魅力

数ある中で最も有名な「チューリップチェア」

「チューリップチェア」はいくつか存在していますが、最も有名な「チューリップチェア」が「エーロ・サーリネン」デザインによる1958年デザインのチェアです。

たくさん作られている「チューリップチェア」ですが、その魅力は「FRP」という新素材、繊維強化プラスチックを使ったチェアの造形の美しさにあります。チューリップの花のようにスッとした脚と背面の美しいデザイン。また座面はファブリックもしくはレザーのシートパッドが付いていて、FRP素材とファブリックやレザーの異素材の組み合わせが楽しめるのももう一つの魅力です。

「チューリップチェア」は、「FRP」と言う新素材を使う事ででき上がった「シェル」状のデザインが特徴的です。「シェル」状というと「イームズ」がデザインした「シェルチェア」を思い浮かべることが多く、貝殻の「シェル」や木の実のような有機的な美しい曲面を持ったデザインのことを言います。その滑らかで美しい形が印象的です。

座った時に人を包み込むような美しい曲面のデザインは、「FRP」などの新素材樹脂の技術発展によって造り上げられたものと言えるものです。

近未来の造形「チューリップ」チェア&テーブル

「FRP」新素材を使って背中は貝殻のような形で滑らかに包み込んでくれ、脚は美しく1本で立つのがこの「チューリップチェア」の特徴です。その名前の通り、まるでチューリップの花が咲くような姿をしています。

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「エーロ・サーリネン」は、フィンランド人でアメリカ合衆国で活躍した建築家かつデザイナーと言える人物です。建築を手掛けると共に建築の中の内装や家具もデザインしていますが、「エーロ・サーリネン」デザインの家具で印象的なのは、「チューリップチェア」に代表されるような曲線です。

また、彼は新構造・新素材を次々に取り入れていったデザイナーとも言われています。そうした新素材を使って作った近未来型のデザインが彼のデザインの特徴的なスタイルになっています。

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こちらも同じようにチューリップ型のチェアにアームが付いた「チューリップア―ムチェア」です。横から見るとチューリップの花びらが私達の体を包み込んでくれる様子がよくわかります。こちらも1本脚が美しく支えるラインのデザインとなっています。

また、「エーロ・サーリネン」の「チューリップ」のデザインシリーズにはテーブルも多く存在しています。ダイニングテーブルやコーヒーテーブルもやはりFRP素材の細い1本の脚が印象的なテーブルです。

「チューリップチェア」と一緒に「チューリップダイニングテーブル」や「チューリップコーヒーテーブル」をコーディネートするとまるで部屋の中にチューリップが沢山咲いたような華やぐ空間になります。チェアやテーブルを揃えることで、どこから見ても美しい曲線の「チューリップ」デザインを思う存分楽しむことができます。

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体を包み込む曲線、未来形の構造が斬新

「エーロ・サーリネン」のチェアはこうした曲線が美しいので有名なのですが、ミッドセンチュリーと言う時代を代表する巨匠「チャールズ・イームズ」と「エーロ・サーリネン」が共同で作った「オーガニックチェア」もその一つです。

体にフィットする3次元曲線の「オーガニックチェア」

この「オーガニックチェア」と言う名前のチェアは、体を包み込む曲線がまさに斬新で未来のチェアのような形をしています。

また、その複雑な曲線は、座る人の体にフィットするために作られた形です。20世紀にこんな複雑な形のチェアを作ることができたのもその素材、構造、技術の結集によるものではないでしょうか。

体にフィットする極上の座り心地を実現するために作られた複雑な三次元曲線は、様々な工夫によって生まれた近未来の椅子の形となっています。

デザイン性も優れたこの三次元曲線の椅子には座ってみたいという思いと見ているだけでも興味がそそられるものを感じます。

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クッションで体が包み込まれたような「ウームチェア」

「エーロ・サーリネン」がデザインしたこの「ウームチェア」と呼ばれるチェアも形が実に個性的です。「ウーム」というのは女性の子宮と言う意味で、子宮の中にいる子どものようにクッションに包まれることができるチェアです。

このチェアが目指すものは、『座るポジションを限定しない、複数のクッションに包まれるような椅子』という事になっています。椅子を作る最初の発想がユニークというものです。

最初に椅子ありきではなく、椅子と言うデザインをゼロから作る、座り心地という機能性を追求した結果生み出されたチェアです。

どんな姿勢でも座れる、寛げる姿勢の椅子ということを考えた結果、それをクッションで作るようにデザインされたものです。同じシリーズの「ウームオットマン」と合わせると、さらにリラックスした姿勢で寛げる椅子を目指すことができます。

「エーロ・サーリネン」がデザインした「ウームチェア」は、まさに有機的なデザインとして評価されています。その形は、椅子の概念からすると驚きの形をしていますが、実際に座ることでその居心地の良さにさらに嬉しい驚きを感じるものです。座っても寝転がってもリラックスすることができる貴重なデザインとして誕生した物です。

「エーロ・サーリネン」が作った役員のためのエグゼクティブなチェア

「エーロ・サーリネン」がオフィスで寛ぐ椅子として作ったのがこちらの役員椅子の「エグゼクティブサイドチェア」と「エグゼクティブアームチェア」です。こちらも「FRP素材」で作られているもので、座った人の体重に合わせてたわむような構造になっています。

座面と背面が別々の構造になっていることで、座面は座った体重によって沈み、背中はしっかり支える理想の構造となっています。エグゼクティブのためにゆったりとした座り心地を理想として作られている椅子です。シンプルなデザインですが、贅沢な座り心地を保証するとても機能的な構造と言えます。

今では、この理想の座り心地が人気を博し、オフィスでのエグゼクティブの寛ぎの椅子としてだけでなく、ゆったりとした時間を過ごすカフェやダイニングでも活躍しているチェアとなっています。こんな寛げる理想の椅子をオフィスシーンでだけ使用するのはもったいない話です。

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こちらは「エグゼクティブサイドチェア」よりアームの部分が大きく作られた「エグゼクティブアームチェア」です。こちらのステンレスの脚も思った以上に細く、美しく輝いています。座面と背面のクッションの厚さに比べると対照的に脚は繊細な美しさを放っているのが「エーロ・サーリネン」の椅子の特徴です。ステンレスの美しさも追求したものです。

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流動的デザイン、未来の形の魅力

こうして見てみますと、全体に滑らかな曲線が用いられているのが「エーロ・サーリネン」の多くのチェアなどの魅力です。人を居心地よく包み込む曲線を追求した「エーロ・サーリネン」は、時に斬新なデザインで未来形の椅子の形をデザインしています。

そういった個性的な流動的デザインを楽しむことができるのが「エーロ・サーリネン」の家具の魅力でもあります。新しい素材感、構造の斬新さ、有機的なデザインなど様々な挑戦が行われている家具の魅了を持っています。

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